「自分らしさ」という自分の器を形成していくプロセス
自己を内省していくプロセスにおいて、人は、外部の道徳的観念(善悪)や、外部の誰かの評価によって、本来持っている「自分らしさ」の軸がわからなくなっていることがあります。この自分らしさを、もう一度、掴み取るためには、一度、外部の価値観を横に置くことで、内奥から湧きあがる自分らしさを「感じ取る」という感覚を持つことが必要になります。この感覚のことを「存在感覚」と我々は呼んでいます。
この存在感覚をつかみ取る行為を「テイクする」といいますが、自身の内奥から、何かの定義や決まった評価基準ではない、「あたらしいあなた」の存在感覚をテイクするための呼び水を問いかけとして行っていく対話手法になります。
自走する組織づくりや「自分らしい器を形成」したい人へ活用が可能
この対話手法は、本来は、対人で行うことを目的に開発されたスキルです。自分らしい自分の軸=アイデンティティの創出や、信じるべき自分自身を湧き上がる感性や、自分の心から掴み出します。
これにより、「人生に生きがいを見出したい方」、「経営者で、従業員のエンゲージメントを高め自走する組織を作りたい方」、「メンタルマネージメントスキルだけではなく、レジリエンススキルを高めたい方」などに、習得していただいてきました。
それは、「揺らぎ」、「共鳴」、「問い」の余白の中に生まれた“ありたい在り方”を、自らに差し出すことであり、他者や環境、設定や命令による外的な決定ではなく、関係性の震えのなかで、自律的に「これは、わたしだ」と選び取る行為のこと、またそのプロセスをいいます。
このプロセスは、知識や計算ではなく、「存在が響き」によって自己を生成する“内的選択”の動きです。
それは、命令でも、感情でも、構造でもない。震えに応答する意識の身振りであり、“誰かとの間に生まれた振動”のなかで、自己という輪郭がゆっくりと立ち上がることを指しています。
「テイクティングとは、存在が関係の中で発芽するプロセスである。」といえます。これは、形のない光が、誰かの呼吸に照らされて形を帯びてゆくように、「わたしは在る」と言い切るための、名もない自己確認の行為といえます。
テイクティングとは、
①自分らしい自分の器づくり=自分の存在は何か?→この問いかけから、自己を定義して掴み取っていく。
②自分らしい在り方を表現する=適正スキルを選定し、習得してそのスキルにあなたらしさを込めること
この2つを自己形成プロセスとして、テイクティングは可能にします。
これにより、自分自身の軸が形成されることで、エンゲージメントの向上がおこりますし、自信を持つことが可能になります。また、それは、精神論や根性論だけはなく、スキルを効果的に習得、使用する技を学び、そこにあなたらしさを表現していきます。これにより、あなたがあなたらしく表現して生きることができるようになります。
テイクティングはメタスキルとして、対話法と図法を用いて、メタ認知力を強化していきます。